\ MVNOのギモンを解消!/
格安SIMの会社ごとに
通信速度が異なる秘密を
解説します!
格安SIMはNTTドコモやau、ソフトバンクといったキャリアよりも通信速度が遅くなる場合があります。格安SIMを扱うMVNOによっても通信速度に違いが出てきますが、通信速度が遅いと感じられる理由は他にも挙げられます。
ここでは、その考えられる理由と、データ通信の速度を改善するための対策について紹介していきます。
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格安SIMの通信速度は時間帯によって違う?通信速度が遅い理由
MVNOによって速度が異なる
MVNOはキャリアから回線を借りている
格安SIMを取り扱う、通信設備などを自社で所持せず他の事業者から借りてサービスを提供する事業者のことを「MVNO(Mobile Virtual Network Operator/仮想移動体通信事業者)」と呼びます。MVNOは、NTTドコモやau、ソフトバンクといったキャリアから回線を借りています。
LinksMate運営する株式会社LogicLinksもMVNOの一つです。
MVNOによって借りている回線の量は異なる
MVNOによって、キャリアから借りている回線の量は異なります。一般的に、借りている回線の量が多いほど、通信速度が速くなります。なお、各MVNOはデータ通信時の通信速度を公表していますが、その値は理論上の最大値であって、実際の利用時に出る“実効速度”として保障されているわけではありません。
たとえばLinksMateの5GBプランでの通信速度は下記の通りです。
高速データ通信時:下り最大988Mbps/上り最大131.3Mbps
低速データ通信時:上り下りともに最大200kbps
- 最大通信速度は、ご利用の端末やエリア等によって低下するため、実効速度として保証するものではありません。詳しくはNTTドコモのサイトをご確認ください。
- 記載している通信速度は規格上の最大値であり、実効速度として保証するものではないためご注意ください。お客さまのご利用機器・電波の状態・回線の混雑状況・ご利用エリアなどにより通信速度が低下します。
LinksMateでの詳しい通信速度については、サポート・ヘルプの「通信速度はどれくらいですか?」をご覧ください。
また、各プランでの通信速度については、「LinksMateについて」内の「料金プラン」に一覧表がありますので、ご覧ください。
利用者の増減で、通信速度は変わる
格安SIMでは、MVNOがキャリアから借りた回線を利用者間で分け合う仕組みとなっています。回線を複数車線の道路、データを車と例えてみるとイメージしやすいかもしれません。車が多いと、道路は混雑して速度は落ち、ときには渋滞で動けなくなります。車が少ないと、当然速度が上がり、進みやすくなります。
借りる回線の量は各MVNOが決めていますが、利用者の急激な増減などで、その回線の量が適切ではなくなってしまうこともあります。さながら、帰省ラッシュ時の高速道路のような状態です。
利用者増加への対策としてMVNOでは回線の増強等を検討しますが、回線の増強には一定の期間を要するので、実際に対策が実施されるまでにはどうしてもタイムラグが出てきてしまいます。
以上をまとめると、MVNOの利用者の増減や、それに伴って設備の増強等が定期的に行われているかどうかが通信速度に関わってくると考えられます。
格安SIMを選ぶ際には、直近1ヶ月の実効速度だけでなく、数か月~数年程度の長いスパンで見て、提供しているMVNOが「どれくらいの速度を出すようになったのか」、「どのような対策を行ってきたか」も調べておくと参考になるでしょう。
混雑しやすい場所・時間帯がある
スマートフォン・携帯電話を使う人が多い都市部や駅構内などの人が集まる場所では、ネットワークへのアクセスが集中するために通信速度が遅くなりがちです。
また、通勤・通学時間などに加えて、お昼休み頃や夜間といった時間帯は、スマートフォン・携帯電話の利用者が多くなります。したがってこれらの時間帯の通信速度も低下する傾向にあります。
これらは格安SIMだけでなくNTTドコモやau、ソフトバンクといったキャリアのスマホ・携帯電話でも起こることです。ただ、格安SIMの通信速度は、キャリアと同等かそれ未満となる場合が多いようです。
格安SIMでは難しいこと、キャリアと同様にできること
格安SIMでは難しいこと
キャリアの利用者も格安SIMの利用者も同じようにアクセスが集中する状況であれば、回線を借りている側のMVNOよりも、回線を提供している側のキャリアの方が通信面で有利となると考えられます。
アクセスしづらい状況で、無理に利用を続けるのは効率の良い方法とは言えません。
比較的データ通信量の少ない「Webサイトの閲覧」「テキストが中心のメールやSNS」の利用を中心にし、逆にデータ通信量の多い「動画の閲覧」「ゲームアプリ」「アプリのダウンロードやアップデート」を避けるといったように、利用の仕方を考える必要があります。
キャリアと同様にできること
通信速度が遅くなる可能性はあるものの、ネットワークの対応エリア自体はMVNOが回線を借りているキャリアと同じです。またデータ通信とは趣旨が異なりますが、通話についてもキャリアと同様の音声品質、通話エリアにて利用可能となります。
LinksMateでは、NTTドコモの回線を借りているため、NTTドコモと同様のエリアにて通信を行うことができます。
詳しくは「通信エリア・通信速度状況」をご覧ください。
遅い場合に対策方法はあるの?
データ通信速度が遅い場合に試したい方法は、いくつかあります。
- あくまで一つの方法であり、その効果等を保証するものではありません。
Wi-Fiを使える環境にいるなら、切り替える
自宅や仕事場、飲食店といったような、自分が普段行く場所で安定してWi-Fiを使える環境があるのであれば、モバイルデータ通信をWi-Fiに切り替える方が良いでしょう。通信速度の改善を図るだけでなく、データ通信量の節約も見込めます。
そのため、自宅や仕事場、普段行く場所にWi-Fi環境がないか調べておくと良いでしょう。駅やカフェなどにもWi-Fiが備えてある場所があります。ただしWi-Fiのつながりやすさは、その施設のネットワーク設備によるので、あまり通信速度が改善しないように感じる場合もあります。また、NTTドコモやau、ソフトバンクといったキャリアが提供している「公衆無線LAN」は格安SIMでは使えません(一部MVNOは独自で公衆無線LANを提供しています)。
スマートフォンの設定でモバイルデータ通信をオフ→オン
何らかの原因で、スマートフォンが電波をつかみにくい状態にあるのかもしれません。試しにモバイルデータ通信をオフに切り替え、もう一度オンにしてみましょう。それからインターネット接続を試して、通信状況を確認します。
スマートフォンを再起動
アプリのダウンロード・アップデートやデータ消去などの繰り返しなどで、スマートフォン自体の処理能力が落ち、電波をつかみにくい状態にあるのかもしれません。一度スマートフォンを再起動してみましょう。
できれば定期的にバックアップを取り、最新のOSに更新して、スマートフォンを最新の状態に保っておきたいところです。
場所を移動して通信を試してみる
人が多い場所はデータ通信速度が遅くなる傾向にありますが、他にも、
- 地下やトンネル、高層階
- 移動中の電車やバスなど、通信環境が安定しない状況
- 室内で、電波を遮る物に囲まれている、窓が近くにないなどの状況
などが”電波が届きにくい”場所として挙げられます。上記の場所に当てはまるなら、移動してみると改善されるかもしれません。
混雑する時間帯での使用を避ける
利用者が集中する時間帯は、通信速度が低下します。この時に多くのデータ通信量を消費する動画の閲覧やアプリのダウンロードなどを行うと、少々非効率となるかもしれません。テキストの送受信が中心のメールやSNSの利用ならデータ通信量は少なめです。
もしくは混雑しやすい時間帯を避けてデータ通信を行うよう習慣付ける、という方法も考えられます。
スマートフォン側でできる設定
格安SIMに限りませんが、
- 今使っていないが、ネットワーク通信を行っているアプリを終了する
- アプリの自動更新を行わないようにする
- 位置情報など特定のアプリでしか使わない設定は、アプリを使うときに有効化する
- ブラウザのデータ圧縮機能を利用する(例:Android用Google Chromeのデータセーバー)
といったように、スマートフォンの端末側でデータ通信量を減らす工夫もできます。
急にインターネットに接続できなくなったという場合は
急にインターネットに接続できなくなったのであれば、通信の問題ではなく、SIMカードの接触不良、もしくはスマートフォン端末自体の故障も考えられます。
- SIMカードを一旦取り出して、柔らかい布で拭き、もう一度挿入して、認識されるか確認
- MVNOから配布されている新しいAPNを設定して、インターネットへの接続を試みる
といった方法を試してみて、それでもうまくいかなければ、契約しているMVNO、または端末を購入した店舗やメーカーへ問い合わせてみてください。
【結論】劇的に改善する方法はない
通信環境を改善するための小技はいくつかあるものの、劇的に変化する方法があるとは言えません。格安SIMには魅力も多いですが、その反面、キャリアとは異なることがあるのも事実です。
現在の携帯通信会社と、他のMVNOやキャリアの通信速度を比較して、他のMVNOやキャリアへの乗り換え等も考えられますが、乗り換えの際には事務手数料やMNP(モバイルナンバーポータビリティ)転出手数料など費用がかかります。短期間での乗り換えを前提にするのではなく、格安SIMを使うと決めた時点で、自分の使い方に合ったMVNOを調べておきたいところです。
ポイントまとめ
格安SIMの通信の仕組みや、通信速度を速くするための小技をご紹介しました。
キャリアほどデータ通信速度が出ない可能性はありますが、格安SIMの月額料金の安さは魅力のひとつです。格安SIMもキャリアにも、メリット・デメリットがあります。乗り換えや新規の契約をお考えの際には、それまでの利用方法や料金等を振り返り、重視すべき点、それほど重視しない点を考えて、事業者やプランを検討してみると良いでしょう。